1stソロの掘り下げしてて新作に気づかないとは不覚。しかもAndrew Latimerがゲスト参加とは !
=> 元記事はColin Bassのオフィシャル・サイト
サイトをHTMLファイルからWordpress化した際に、Colin Bassに関する記事が未移行になっていました。
昨年、再構築に向けて、いろいろと試みを始めるも頓挫しておりました。
とは言え、まとまった記事にならないまでも、集めた資料を紹介する形で、こちら(Camelogue)へざっくりアップしていきたいと思います。
まずは、1998年の1stソロ作の「An Outcast of the Islands」について。
■ 小説「An Outcast of the Islands」※写真左2冊
手始めに小説「An Outcast of the Islands」を読んでみることにしましたが、邦訳本は絶版のようでして、古書を捜索。角川文庫で「文化果つるところ」のタイトルで出版された古本をゲットしましたが、奥付けを見ると初版が昭和28年とありビックリ。一応、平成2年版で状態も良かったのですが、翻訳の古るめかしい言い回しが独特で、破滅的なストーリー展開と相まって、少々読み進めるのに難儀しました。
植民地主義時代のインドネシアを舞台に、様々な国の人が登場しますが、ストーリーについては、次回に紹介と言うことで御容赦ください。
ところでこの角川文庫版ですが、巻末解説文に後述の映画に合わせて企画された旨の記載があり、巻頭には映像写真もついていました。戦後間もなくから「角川商法」があったのだと、二度ビックリ。
■ 映画「Outcast of the Islands」※写真中央
タイトルが「Outcast of the Islands」と、何故か定冠詞が無くなっています。また、小説の終盤部分がカットされているほか、主要人物のアイサが、海賊の娘ではなく酋長の娘となっているほか、序盤の舞台がマカッサルでなくシンガポールになっている等々、若干設定が異なる部分がありますが、原作の雰囲気はよく捉えていると思います。
DVDケースの記載を見ると、邦題は角川文庫版の小説と同じ「文化果つるところ」となっており、全編ロケ撮影された意欲作で、英国アカデーミー賞作品賞にノミネートされたとあります。
■ 「大英図書館 シリーズ 作家の生涯 ジョウゼフ・コンラッド」※写真右
Joseph Conradは、映画「地獄の黙示録」の原作者というくらいしか知識がないので、伝記・資料集を購入してみました。
1857年生まれですので、ロシア、プロイセン、オーストリアによる第三次分割・ポーランド消滅(1795年)後の出生。第一次世界大戦でのドイツ敗北を受けてのポーランド復活後に、1924年66歳で亡くなっています。
若くして父母を亡くしますが、伯父の支援を受け生活することとなります。見習い船員になるものの、破天荒な生活ぶりだったようで、密輸で一儲けしたり、遊びで散財した上ピストル自殺未遂とエピソードには事欠かない状況だったようです。彼を諫める叔父からの手紙が多数残っているそうです。
心を入れ替え航海士の資格を取ったConradは、英国に亡命し、28歳で船長資格を取得します。世界中を航海して回りますが、1895年37歳で処女作「Almayer's Folly」を発表。「An Outcast of the Islands」は第二作ということで、こちらも最初期の作品ということになります。
海洋小説家として有名となったJoseph Conradですが、船員時代の実体験をちゃっかり拝借しており、「文化果つるところ」での破滅的な主人公とその育ての親であるリンガード船長との関係性も、Conradと叔父に雛形があるように思われます。
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■「物語 ポーランドの歴史」(中公新書、渡辺克義 著)※写真上段
Joseph Conradの伝記を読んではみたものの、私が明確にイメージできるポーランド史は連帯のワレサ議長以降なものでして、細かい部分が読み解けずフラストレーションが溜まってしまいました。
というわけで、駆け足で激動のポーランド史を学習したく通史を購入。選定理由は「薄いこと」だったのですが、高校日本史選択の私にはこれが正解。入門書として工夫が凝らされており、各章末にあるコラム、とりわけポーランド映画に関するものが興味深かったので、いくつかDVDを購入して、一人ポーランド映画祭してみました。
※写真下段左から、「地下水道」(1957年)、「灰とダイヤモンド」(1958年)、「夜行列車」(1959年)、「EO」(2022年)
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映画に疎い私ですがポーランド映画とジャズに深いつながりがあることくらいは、(なんとなく)知っています。でもって、ポーランドを筆頭に東欧6カ国毎のジャズの歴史と名盤を紹介したこちらの書籍を購入してみました。
おいおい、Colin Bassから脱線してるじゃないかと言うなかれ。Polish Jazzの巨匠の一人に、Wojciech Karolakなるオルガン奏者がいるのですが、「An Outcast of the Islands」にゲスト参加いただいています。
「東欧ジャズ・レコード旅のしおり」でもレジェンドの一人として記載が割かれており、巻末の索引にあるKarolak, Wojciechの項には、14ものページが記載されていました。
しかし、今の若い人たちには想像もつかないかもしれませんが、冷戦時の社会主義政権下でアメリカの音楽やってた人たちって凄い。脱帽です。
※写真上段中央は、1977年~2010年にかけてのポーランド放送での録音をセレクトした「Polish Radio Jazz Archives Vol.34」。写真上段右は、Wojciech Karolakを含む4人編成Polish Jazz Quartetのセルフ・タイトル作品で1964年作。写真下段はポーランド映画で使用されたJAZZ作品のコンピ盤「Jazz in Polish Cinema」で豪華CD4枚組。Wojciech Karolakは、1957年のドキュメンタリー映画「Jazz Camping」での演奏に参加しており、テナー・サックスを披露している。ちなみにこのコンピ盤には前出の映画「夜行列車」の挿入曲も収録されている。
■「ポーランド音楽史」(雄山閣、田村進 著)
ポピュラー・ミュージックについての記載があるかもと思い買いましたが、ポーランドにおける中世以降の芸術音楽と民族音楽を扱ったアカデミックな論文でした。
ただ、「音楽史」と謳いながらも、歴史・社会背景についての記載が多く、ポーランド史の副読本として楽しく読めました。とりわけポーランド消滅後、ロマン主義期の音楽家たちについての記述に心を動かされました。思わず、数少ない私のクラシック音楽棚からポロネーズ集のレコードを出し聞き直すことに。
その他、印象的だったのが「強制収容所の音楽」の章。悲惨で悲劇的な記述は、正直、読むのが辛かった。
ポーランド史において、音楽がいかに重要な地位を占めていたかがわかる好著と思いますが、社会主義政権下以降の記述にあたっては、芸術音楽と民衆の乖離が際立ち、複雑な心境になりました。「マラッカ物語」とありますが「小説」ではなく、マレー半島からインドネシアと、広くマラッカ周辺の海と島を巡る地域の歴史・社会を分析・記述した学術的な書物です。
小説「An Outcast of the Islands」では、現地の人々と西欧諸国人との確執を背景に、様々な人間模様が描かれますが、帝国主義的な歴史背景、植民地経営による収奪などについて、イメージを深めることができました。また、小説に出てくる「海賊」や「砂金の鉱床」などは、現代の私たちには絵空事に思えますが、この地の海洋生活者の様態や産出物のリストを見ると、当時の読者にとっては、エキゾチックではあってもリアルな現実だったことがわかります。
なお、第二回は、小説「An Outcast of the Islands」のストーリー、第三回では、Colin Bassのアルバム「An Outcast of the Islands」について書き綴る予定にしています。
HighprojectなるスウェーデンのバンドのCDを購入しました。
元々はカバー・バンドだったようですが,2021年に現体制となり、このアルバムは,昨年、2023年の作品とのこと。4曲目に,Rhayader Goes to Townのカバーを収録しています。
Camelのボックス・セットに併せての企画なのか,華々しく「オリジナル・マスターテープからのリマスター」と謳った新品レコードが発売されてます。
音質面での期待はしてないのですが、物見遊山のつもりでMoonmadnessだけ購入しました。
ジャケットの色味が薄いうえに、エンボス加工がされておらず残念です。
ところで、MADE IN CZECH REPUBLICとシールが貼られてますが、コチラかな?
1つ前の投稿で映画Universal Soldierの挿入歌について紹介しましたが、この記事作成に当たって参考としたのが、2021年に出されたPhillip Goodhand-Taitの初期4作品を収めたボックス・セット「Gone Are The Songs Of Yesterday」です。
Phillip Goodhand-Taitのアルバムは概ね所有済みなのですが、こちらのボックス・セットには、彼が映画Universal Soldier用に作成した3曲がボーナス・トラックとして収録されているとのことで、このほどゲットして見ました。
びっくりしたのがブックレットでして、かなりのスペースを割いて、1971年ごろバックを務めたBrewの3人,とりわけAndy Latimerのことが書かれていました。ざっくり要約すると、Andy Latimerはライブで際立ったソロ演奏を行うなどし、Phillip Goodhand-Taitのそれまでの作風に変化をもたらした...みたいな感じでしょうか。
落ち着いたら、整理してサイトの方にも追記して行きたいと考えています。
ざっくりUniversal SoldierのDVD見ました。←正しくは聴きました。
1. 空港 ((00:01:05〜)
Phillip Goodhand-Taitの1971年作「I Think I'll Write a Song」のバックをBrewのメンツが務めたことは御承知かと思いますが、このアルバムがCD化された際のライナーノートに、同1971年の映画「Universal Soldier」の挿入歌として3曲が使われたとの記載がありました。
ずっと気になっていたのですが、先般ネットでDVDを発見し、昨日ブツが届きました。
英国取寄せなので字幕も無くPAL形式、今日時間が取れればパソコンで観てみます。
Wikipediaによると、元傭兵が武器密輸を巡るトラブルに巻き込まれるお話らしいですが、私の語学力ではまず理解不能かなと...まあ、主目的は音楽の確認ですので、のんびり観てみます。
なお、映画タイトルは、 Buffy Sainte-Marieの同名プロテスト・ソングに由来するとのことで、こちらもWiki情報。
NirvanaのKurt Cobainとも交流があったという女性シンガー・ソング・ライター、Mary Lou Lordのベスト・アルバムを入手しました。
日本のインディーズ・レーベル(Aozora Records)からの発売で、可愛いイラストの紙ジャケに加えて、詳しい解説や歌詞、訳詞まで記載されたライナーノーツが添付といった豪華な仕様です。
シンプルだけどちょっとおしゃれで軽快なフォーク・タッチな曲調で、結構、気に入っています。
Bevies FrondのNick SalomanとAndy Wardがバックに参加した曲も収録されており、ジャケット内側には、他の奏者とともに、Andy Wardの名前も記載されていました。
下写真は、Andy Wardが参加した元アルバムMartian Saints! (1996年)です。ジャケ裏に、Andy WardらへのThanks toクレジットがあります。
Laughing StockのCD購入をきっかけに、何年ぶりかで個人的なColin Bassブームが再燃してます。他の作品についても聞き直し、感想くらい書いてみようかなと思っています。
ただ、写真のとおり手持ち音源はソロ作がメインで、キャリア初期のバンドや3 Mustaphas 3モノは追い切れておらず、何となく肩身が狭い思いをしていました。このため、私のサイトをWordPressへ移行した際には、Related AlbumsのコーナーへのColin Bass絡みの音源掲載を保留していました。 m(,_,)m
当初は、ClancyのLP2枚がCD化されたらコーナー復活をと思っていたのですが、長らくその気配もなく、はてさてどうしたものかと思案に暮れています。
R. Stevie Mooreの2013年作デジパックCDです。
ジャケットにも記載がありますが、1曲だけAndy Wardがドラムを担当した曲が収録されてます。
ドイツのショップで注文したのだけど、住所を誤入力してしまう失態を...追加でメールのやり取りに四苦八苦でした。